日本の最も代表的な染色法、友禅(ゆうぜん)。模様の輪郭に糸目状の白い線が残るのが大きな特徴。手描き友禅の場合、下絵用のインクとして青花※(消える染料)を使う。
※青花:露草を絞った染料のこと。
絹白生地に着物の各パーツの下絵を写す。仕上がりの柄がずれないためには、僅かな失敗も許されない。写し終えた下絵の上から防染剤で輪郭線(糸目)を置いていく。細い金具の先で、一定の線を引くのは、熟練の技。次に、染料が滲まないように、電熱器で乾かしながら彩色する。バイクのような硬い感じの器物には友禅が適する。